ジェスロ・タルの代表曲の1つ。
テーマは中世の農耕馬。
重厚なイントロ、中間部の賑やかなフィドルや、
クライマックスに向かって盛り上がっていくドラム、
バックのピアノや管弦のアレンジなど聴きどころが満載。
あっというまの9分。

アルバム「Heavy Horses(逞しい馬)」 (78年)に収録。

映像はPVだろうか?
控え目な印象のギタリスト、マーティン・バーのドアップ顔で始まるのが面白い。
彼の服装は中世の貴族か。
ドラムは騎手の服装っぽい。
ベースのジョン・グラスコックの服は適当か。
指揮者は管弦楽のアレンジ担当のデビッド・パーマーか。
オルガンは案山子?に扮したジョン・エヴァン。
(この人、本当に良い人。何故かそう感じるんだよな。)

さて、フロントマンのイアン・アンダーソンのいでたちは…ミリタリールック。
なんでだよ!! と、つっこませるところがさすが。

以下、和訳をした。最後まで読んでもらわなくても、全くかまわないよ。
カッコ内はコメント。

*****始*****
Iron-clad feather-feet pounding the dust
An October's day, towards evening
鉄で覆われ 深い毛に覆われた脚が 土埃を立てて進む
10月の夕暮れ時
(「Iron-clad」は馬具か? 分からない。
「feather-feet」は下の動画の馬の足を参照。ふさふさ。
「pounding the dust」は、馬の重い歩により畑の土ぼこりが舞い上がる様子。)

Sweat embossed veins standing proud to the plough
Salt on a deep chest seasoning
汗ばんで浮き上がった静脈は 労働の証し
分厚い胸の上には 汗の結晶
(1文目は意訳した。
直訳だと「汗で静脈が浮き上がる その静脈は鋤に対して誇りを持っている」となる。
「salt」は汗が乾いて塩になったと捉えた。
「seasoning」は「salt」に引っ掛けているのだろう。)

Last of the line at an honest day's toil
Turning the deep sod under
最後の畝まで 黙々とこなし
堅い土を深々と掘り起こしたのだ
(2文目は「turn the sod」で熟語みたいなもの。
そのまま画像検索すると分かる。)

Flint at the fetlock, chasing the bone
Flies at the nostrils plunder.
固くなった蹴爪毛が 力強い足先に続く
鼻先には ハエが飛び回る
(「fetlock」は馬の足首あたりの後ろの毛のこと。画像検索すると出てくる。
「Flint」は「カチッと音がする」という意味だが「固まった」と捉えた。
イメージとしては、汗と砂埃でふさふさの毛が固まった様子。
「chasing the bone」は「bone=足先」と捉えて、
この一文は、足を前に進める様子を表現したものと解釈した。
2文目は、馬を見たことが有る人なら分かるだろう。
体中にしょっちゅうハエがたかっている。牛みたいに。)

The Suffolk, the Clydesdale, the Percheron vie
With the Shire on his feathers floating
Suffolk、Clydesdale、Percheronよ
最も立派なShireに負けず劣るなよ 
(英wikiによれば、「Suffolk~」は農耕馬の種類。
「Shire」は中でも最も大きいらしい。
1文目は「それそれ皆がんばれ」といった感じか。
2文目の「on his feathers floating」は、
「足の毛が動く=足を動かす=せっせと仕事をする」と解釈。)

Hauling soft timber into the dusk
To bed on a warm straw coating
日が落ちる頃 丸太を積んで行き
柔らかな藁の寝床で体を休めるのだ
(「soft timber」は針葉樹などの軟木のこと。)


Heavy Horses, move the land under me
Behind the plough gliding, slipping and sliding free
Now you're down to the few
And there's no work to do
The tractor's on it's way.
逞しい馬達よ 俺の足元のこの土の上に甦れ!
重たい鋤を いとも軽々と滑らせながら
今や その数は減り  
お前たちは無用となり果て
変わりにトラクターの音がするのさ…

Let me find you a filly for your proud stallion seed
To keep the old line going.
元気な雌馬を見つけてやろう 精力旺盛なお前達のために
歴史ある血統を絶やさないためにも
(Heavy Horesは農耕の重労働に耐えうるように品種改良された種。)

And we'll stand you abreast at the back of the woods
Behind the young trees growing
森の奥で 横に並ばせてあげよう
若い木々が育つ所でな
(1文目は「交尾」、2文目は「春=交配の季節」を意味しているのかな。)

To hide you from eyes that mock at your girth,
And your eighteen hands at the shoulder
腹帯の深い痕をあざける目から遠ざけるために
肩幅は18ハンズもあるのだから
(1文目は「農耕馬<競走馬など」の序列のようなものを念頭に置き、
「重労働で腹帯の深い痕は恥ずかしいだろうから、
それを隠してあげよう」と捉えた。
2文目の「hands」は馬の肩幅を測る単位。1hands=4インチ)

And one day when the oil barons have all dripped dry
And the nights are seen to draw colder
ある日 石油王が油井を枯らした日には
毎夜 しっかりと冷えるだろうな

They'll beg for your strength, your gentle power
Your noble grace and your bearing
彼らは頭を下げに来るだろう お前達の逞しさ 寛大さ
壮健で優雅にして その忍耐の強さを頼ってな

And you'll strain once again to the sound of the gulls
In the wake of the deep plough, sharing.
その時は もう一度力の限りを尽くすだろう カモメの鳴き声に合わせて
深く土を掘り起こし 鋤の刃を立てて
(「the sound of the gulls」は、英では何処からともなく畑にカモメがやってくるらしい。
海際でなくてもやってくるようだ。
最後の「sharing」は良くわからない。)

※繰り返し

 ここからフィドルが入るパート。
Standing like tanks on the brow of the hill
Up into the cold wind facing
丘の上で戦車のようにびくともせずに
冷たい風に向かって突き進む

In stiff battle harness, chained to the world
Against the low sun racing
固い馬鎧をまとい 人間の都合に縛られ
日が沈むまでのまで戦いは続くのだ
(中世の戦争や騎馬をイメージしているのかな。
「chained to the world」が良くわからない。
最後の「racing=戦い」はもちろん農作業の隠喩。)

Bring me a wheel of oaken wood
A rein of polished leather
樫の木の車輪はどこだ
手入れした革の手綱をもってこい
(樫の木は堅いので車輪に用いられる。)

A Heavy Horse and a tumbling sky
Brewing heavy weather.
逞しい馬と暗転する空模様
不利な天候になりそうだ
(「Brewing」は「兆候」の意味がある。初めて知った。)

Bring a song for the evening
Clean brass to flash the dawn
Across these acres glistening
Like dew on a carpet lawn
1日の終わりを告げる歌を歌うのだ
払暁の高らかなラッパを吹け
広大な土地の果てまで聞こえるように
目の前は 朝露が輝く芝生の絨毯ようさ
(1文目と2文目の飛躍が気になるが、テンポの速いパートなのでこれで良いのかな…。
また新たな1日の始まりが歌われている。)

In these dark towns folk lie sleeping
As the heavy horses thunder by
To wake the dying city
With the living horseman's cry
まだ暗い町々では 寝静まっているが
逞しい馬達は力強くいななき
町は朝を迎えるのだ
馬の世話係の大きな声も響き渡る

At once the old hands quicken
Bring pick and wisp and curry comb
Thrill to the sound of all
The heavy horses coming home.
すぐに 両手はきびきびと動き出す
ピックと汗取りとブラシに手が伸びる
そして 厩舎のざわめきに胸が高鳴る
逞しい馬達が戻ってきたのだ!
(2文目「pick」は足の裏を掃除する道具、
「wisp」は汗を取る道具、「curry comb」は馬用ブラシ。
いずれも「horse ○○」と画像検索すると出てくる。)

以下、適宜繰り返し。
*****終*****

非常に拙い訳であり、間違いもあるかもしれない。
でも、おおまかな流れは大丈夫だろう。

それにしても、本当に良い歌詞だ。
特に、フィドルの入るパートからは手に汗握る内容。
このパートに入る瞬間は、馬が前足をあげて立ったような、
そんなイメージを喚起させる。
最後の節の「Thrill to the sound of all」の辺りも感慨深い。
地味だが、クライマックスに向けてのバスドラムも良い感じ。

Heavy Horsesの画像を使った映像。


ベストアルバム「Very Best of Jethro Tull」は、
中間部を削除するなどの編集を施したヴァージョンが収録されているので注意。


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