白人R&Rerといえば、やっぱりエルヴィス。
なかでも「ハウンド・ドッグ」は大好きな1曲。


元歌や歌詞などに関して以前から気になっていたのでちょっと調べてみた。(以下、英Wikiより)

元歌は、Willie Mae "Big Mama" Thornton(ウィリー・メイ・ビッグ・ママ・ソーントン:1926-1984)。
彼女は黒人なので当時のジャンルとしてはR&Bになる。
ということで、52年にR&Bチャートで No1 ヒット。

他の代表曲は「Ball 'n' Chain」(66年リリース)など。この曲はジャニス・ジョプリンのカヴァーが有名だ。

作曲はJerry Leiber と Mike Stoller のコンビ。彼らはエルヴィスの「監獄ロック」や「Stand by Me」(Ben E.Kingと共作)などでも有名。

初期のR&R系のバンド、Freddy Bell and the Bell Boys がこの曲を55年にカヴァー。
このとき歌詞の一部を書き換えたようだ。
メンバーは皆白人だが、R&B系ということでだいぶ黒い雰囲気になっている。
このバンドを見たエルヴィスが同曲を56年にカヴァーしたようだ。

さて、Freddy Bellらはどうしてこの曲を取り上げたのか。
よく分からない。
英Wikiによれば作曲家でありレーベル運営していたBernie Loweがヒットすると思ったから、ということらしいが…。
50年代前半、カントリー系のプレーヤー達がカヴァーしているようなので、それを見てヒットすると思ったのかもしれない。

これらカヴァーの流れを見ると、同曲はR&Rがブルース(R&B)とカントリーのハイブリッドだということを示す典型的な曲ということになる。

以下、ビッグ・ママとエルヴィスの歌詞を和訳した。
*****始***** ビッグ・ママの歌詞

あんたなんてただの女たらし
私のドアの周りを嗅ぎ回ってさ (繰り返し)
愛想よく尻尾なんて振って
でも もう餌をあげないわ

俺は一流だって言ってるけれど
私にはばれてるのよ (繰り返し)
わかってるのよ
あんたが上品な猫ですらないことぐらい

※繰り返し

あんたは私をこんなに落ち込ませて
嘆かせて 涙を流させてさ (繰り返し)
あんたは「女」を求めてないのよ (注)
心のよりどころが欲しいだけ

※繰り返し
*****終*****

「Hound Dog」は米俗語で「女たらし」。
歌詞の内容は、自分の都合で女を漁る男に関するもの。
ビッグ・ママのパワフルな歌声にぴったりの内容だ。
1行目の「ain't」と「nothing but」は、よくある否定の重複だろう。
この場合は強い否定となる。
英語の一部歌詞サイトでは、(注)の部分「'Cause You ain't looking for a woman」の主語が「I」になっているが、これは間違いだろう。

*****始***** エルヴィス、フレディ・ベルの歌詞

お前なんてただのハウンド・ドッグさ
いつも吠えてるだけ (繰り返し)
ウサギ一匹も捕まえたことがなけりゃ
俺のダチにはなれないぜ

お前は一流の奴だって言われてるけど
そんなの嘘っぱちだよな (繰り返し)
ウサギ一匹も捕まえたことがなけりゃ
俺のダチにはなれないぜ

※繰り返し
*****終*****

エルヴィスの歌詞は、ビッグ・ママと異なり「男らしさ」に関する内容に変わっている。
いかにもR&R、ロカビリーなものだ。

ウィキによれば、ハウンド・ドッグ(ハウンド)は猟犬の一種で、
獲物を捕まえるのではなく、獲物の発見や回収に優れているらしい。
このことから、フレディ・ベルは「Hound Dog=獲物を捕まえることができない情けない犬」として歌詞を変えたのだろう。
当然、「獲物=女」。

ちなみにカントリー系カヴァーだとこんな風になるらしい@53年



・ジョン・レノンのカヴァー(ライヴ)
ジョンの悪がき風を吹かせるヴォーカルを聞くと、いつもエルヴィスの「Hound Dog」思い出す。
あの舌足らずな雰囲気がとっても似ているのだ。
ライブ盤「Live in New York City」に収録されているが、オノ・ヨーコの奇声が入っているのが残念。

・クラプトンのカヴァー
ソロ・アルバム「Journeyman」(89年)で取り上げている。


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